春摘みの中国茶
「春は香り、秋は味」と言われる中国茶。
とは言え(日本茶も同様ですが)ほぼ一年を通して摘まれているようです。
もちろん、その時期により美味しい茶葉は異なりますが。
春茶は、3月下旬から5月中旬頃までに摘まれ、製茶されたものを言います。
(標高の高い場所でとられた場合、例外的に5月中旬以降に摘まれた茶葉も
春茶と呼ぶことがあります)
特に、清明節と呼ばれる陽暦4月5日頃までの時期に採集された春のお茶は
明前と呼ばれ、珍重されています。
さらに、4月20日頃の穀雨と呼ばれる時期。
清明節から約2週間経る頃ですが、この時期の緑茶は第2の時期を迎えます。
穀雨の前のお茶を雨前、後のお茶を雨後といい、区別されていきます。
茶葉の価値も時を経るに従い、徐々に下がっていく傾向にあります。
価値のあるナシにかかわらず、それぞれ時期によって特徴があるので
全て試してみたいのですが、最近の中国緑茶は雨前に摘まれてしまうものが
多いようで残念な話です。
成分、味についてはAllAboutに詳しく載っていますので、ご参照下さい。
次は、春茶のご紹介。どんなものがあるか少しばかり調べてみました。
先ほどから緑茶の話をちらちらと出していたのですが、春には緑茶が良く作られます。
明前茶の代表する茶葉が西湖龍井。扁平の形をしたお茶です。
他にも碧螺春、黄山毛峰、四川竹葉青が明前に摘まれていたりします。
雨前茶だと涌渓火青(ヨウケイカセイ)。
かつての献上茶で味の濃い微妙な焙煎臭の漂うお茶です。
上質な茶葉の場合は花の香りがするといわれているお茶で後味が甘いそうです。
まだ試していないのですが、お目にかかれば是非飲んでみたいお茶。
今から楽しみです。
参考文献
別冊太陽・生活を楽しむ@中国茶で楽しむ十二か月 / 黄安季・著 / 平凡社
中国茶の本 / 平田公一・監修 /永岡書店
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